代償金を不動産で支払った場合、登記原因は、遺産分割による贈与 となります(昭和40年12月17日民事甲第3433号民事局長回答)。登録免許税は、20/1000 です。
この場合、税務上、時価で不動産を譲渡したことになり、代償金を支払った側は譲渡所得税の問題が発生し、代償金を受け取った側は不動産取得税の問題が発生します。
法第33条《譲渡所得》関係|国税庁
33-1の5 遺産の代償分割(現物による遺産の分割に代え共同相続人の一人又は数人に他の共同相続人に対する債務を負担させる方法により行う遺産の分割をいう。以下同じ。)により負担した債務が資産の移転を要するものである場合において、その履行として当該資産の移転があったときは、その履行をした者は、その履行をした時においてその時の価額により当該資産を譲渡したこととなる。
〔その他〕|国税庁
38-7 遺産の代償分割に係る資産の取得費については、次による。
⑴ 代償分割により負担した債務に相当する金額は、当該債務を負担した者が当該代償分割に係る相続により取得した資産の取得費には算入されない。
⑵ 代償分割により債務を負担した者から当該債務の履行として取得した資産は、その履行があった時においてその時の価額により取得したこととなる。
都税:不動産取得税 | 都税Q&A | 東京都主税局
Q22 相続により不動産を取得した場合、不動産取得税は非課税になりますか。
A22 相続による不動産の取得については非課税となります。
<留意点> 代償分割は「相続」に含まれません。
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京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸