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「ひとり」遺産分割協議はダメ

当然といえば当然なんですが、「協議」というからには、当事者は複数いないといけません。

たとえば、
不動産登記名義人 A
相続人、妻B と 子C
Aの遺産分割協議をしないうちに、Bが死亡した事案

2次相続により遺産共有状態は解消されていること、遺産分割協議は2人以上の相続人の存在が当然の前提とされていること等から、遺産分割協議を行う余地はなく、Cが、A及びBの死亡後に、Aの遺産を直接相続し取得したことを内容とするする書面(遺産分割協議書)を添付して相続登記を申請することはできません(東京高判平成26.9.30)。

Aの死亡により、配偶者BとABの子Cが共同相続人となったが、相続登記未了の間にBが死亡した場合において、AからCに相続を原因とする所有権の移転の登記をするためには、Cを相続人とする遺産分割協議書又はBの特別受益証明書等を添付する必要があり、これらの添付がない場合には、BCへ相続を原因とする所有権の移転の登記をした上で、Bの持分についてCへ相続を原因とする所有権の移転の登記をすべきである(登研758)。

つまり、Bの生前に遺産分割協議をおこなっていたか、または、Bが特別受益者にあたる場合を除いては、2件の法定相続登記をするしかないということです。なお、死者名義への 土地の 相続登記の登録免許税は、租税特別措置法第84条の2の3第1項により非課税とされています。
  ↓
相続登記の登録免許税の免税措置について:法務局

cf.
Bが死亡する前に、BとCの間で、Cが相続して取得する旨の遺産分割協議を行っていたときは、遺産分割協議書が作成されていなくても当該協議は有効であり、また、Cは当該協議の内容を証明することができる唯一の相続人であることから、CがBの死後に作成した当該協議の内容を明記した遺産分割協議証明書を添付すれば、Cに直接相続登記をすることは可能です(平28.3.2民二154号)

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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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