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贈与についての条文

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現行民法と改正前民法の比較です。

(贈与)
<現行民法>
第549条 贈与は、当事者の一方がある財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。
<改正前>
第549条 贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。

(書面によらない贈与の解除)
<現行民法>
第550条 書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。
<改正前>
第550条 書面によらない贈与は、各当事者が撤回することができる。ただし、履行の終わった部分については、この限りでない。

★ 書面上「売買契約書」となっていても、無償譲渡する意思が明白な場合や、他の証拠から無償譲渡であることが立証された場合は、書面による贈与として解除することはできない(大判大3.12.25、大判大15.4.7)

★ 「履行の終わった」とは、贈与者の意思を明確に表す程度の微表であればよく、不動産の引渡しがあれば移転登記が済んでいなくても(最判昭31.1.27)、また、不動産の移転登記があれば引渡しが済んでいなくとも(最判昭40.3.26)、履行は終わったものとされる。

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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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