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特別利害関係人株主は議決権を行使できるか

株主総会においては、議案の内容について特別の利害関係を有する株主も議決権を行使することができます。ただし、その議決権行使によって著しく不当な決議がなされたときは、決議の日から3箇月以内であれば、訴えをもって決議取消しを請求することができます。

ちなみに、例外(株主総会において議決権を行使できない)は、会社法140Ⅲ、160Ⅳ、175Ⅱです。
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(株主からの承認の請求)
第136条 譲渡制限株式の株主は、その有する譲渡制限株式を他人(当該譲渡制限株式を発行した株式会社を除く。)に譲り渡そうとするときは、当該株式会社に対し、当該他人が当該譲渡制限株式を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
(譲渡等承認請求の方法)
第138条 次の各号に掲げる請求(以下この款において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。
一 第136条の規定による請求 次に掲げる事項
 当該請求をする株主が譲り渡そうとする譲渡制限株式の(種類株式発行会社にあっては、譲渡制限株式の種類及び種類ごとの数)
 イの譲渡制限株式を譲り受ける者の氏名又は名称
 株式会社が第136条の承認をしない旨の決定をする場合において、当該株式会社又は第140条第4項に規定する指定買取人がイの譲渡制限株式を買い取ることを請求するときは、その旨
(株式取得者からの承認の請求)
第137条 譲渡制限株式を取得した株式取得者は、株式会社に対し、当該譲渡制限株式を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。
 前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令で定める場合を除き、その取得した株式の株主として株主名簿に記載され、若しくは記録された者又はその相続人その他の一般承継人と共同してしなければならない。
(譲渡等承認請求の方法)
第138条 次の各号に掲げる請求(以下この款において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。
二 前条第1項の規定による請求 次に掲げる事項
 当該請求をする株式取得者の取得した譲渡制限株式の(種類株式発行会社にあっては、譲渡制限株式の種類及び種類ごとの数)
 イの株式取得者の氏名又は名称
 株式会社が前条第1項の承認をしない旨の決定をする場合において、当該株式会社又は第140条第4項に規定する指定買取人がイの譲渡制限株式を買い取ることを請求するときは、その旨
(譲渡等の承認の決定等)
第139条 株式会社が第136条又は第137条第1項の承認をするか否かの決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。
 株式会社は、前項の決定をしたときは、譲渡等承認請求をした者(以下この款において「譲渡等承認請求者」という。)に対し、当該決定の内容を通知しなければならない。
(株式会社又は指定買取人による買取り)
第140条 株式会社は、第138条第1号ハ又は第2号ハの請求を受けた場合において、第136条又は第137条第1項の承認をしない旨の決定をしたときは、当該譲渡等承認請求に係る譲渡制限株式(以下この款において「対象株式」という。)を買い取らなければならない。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
 対象株式を買い取る旨
 株式会社が買い取る対象株式の数(種類株式発行会社にあっては、対象株式の種類及び種類ごとの数)
 前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
 譲渡等承認請求者は、前項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、当該譲渡等承認請求者以外の株主の全部が同項の株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。
 第1項の規定にかかわらず、同項に規定する場合には、株式会社は、対象株式の全部又は一部を買い取る者(以下この款において「指定買取人」という。)を指定することができる。
 前項の規定による指定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。


(株式の取得に関する事項の決定)
第156条 株式会社が株主との合意により当該株式会社の株式を有償で取得するには、あらかじめ、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。ただし、第3号の期間は、1年を超えることができない。
 取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
 株式を取得するのと引換えに交付する金銭等(当該株式会社の株式等を除く。以下この款において同じ。)の内容及びその総額
 株式を取得することができる期間
(特定の株主からの取得)
第160条 株式会社は、第156条第1項各号に掲げる事項の決定に併せて、同項の株主総会の決議によって、第158条第1項の規定による通知を特定の株主に対して行う旨を定めることができる。
 株式会社は、前項の規定による決定をしようとするときは、法務省令で定める時までに、株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)に対し、次項の規定による請求をすることができる旨を通知しなければならない。
 前項の株主は、第一項の特定の株主に自己をも加えたものを同項の株主総会の議案とすることを、法務省令で定める時までに、請求することができる。
 第1項の特定の株主は、第156条第1項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、第1項の特定の株主以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。
 第1項の特定の株主を定めた場合における第158条第1項の規定の適用については、同項中「株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)」とあるのは、「第160条第1項の特定の株主」とする。


(相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)
第174条 株式会社は、相続その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。
(売渡しの請求の決定)
第175条 株式会社は、前条の規定による定款の定めがある場合において、次条第1項の規定による請求をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。
 次条第1項の規定による請求をする株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
 前号の株式を有する者の氏名又は名称
 前項第2号の者は、同項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、同号の者以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。


(株主総会等の決議の取消しの訴え)
第831条 次の各号に掲げる場合には、株主等は、株主総会等の決議の日から3箇月以内に、訴えをもって当該決議の取消しを請求することができる。当該決議の取消しにより株主又は取締役、監査役若しくは清算人となる者も、同様とする。
 株主総会等の招集の手続又は決議の方法法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき。 株主総会等の決議の内容定款に違反するとき。
 株主総会等の決議について特別の利害関係を有する者が議決権を行使したことによって、著しく不当な決議がされたとき。
 前項の訴えの提起があった場合において、株主総会等の招集の手続又は決議の方法法令又は定款に違反するときであっても、裁判所は、その違反する事実が重大でなく、かつ、決議に影響を及ぼさないものであると認めるときは、同項の規定による請求を棄却することができる。

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京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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