登記簿の附属書類の閲覧請求
登記簿の附属書類の閲覧請求
登記申請人以外の人からの登記簿の附属書類(登記申請書及び添付書面)の閲覧請求は、正当な理由がある場合に、正当な理由があると認められる部分に限って、することができます。
したがって、閲覧請求をする場合、閲覧しようとする部分及び当該部分を閲覧する正当な理由を請求情報の内容とするとともに、正当な理由を証する書面を提示しなければなりません。
この「正当な理由がある」とは、請求人において登記簿の附属書類を閲覧することに理由があり、かつ、その理由に正当性があることをいいます。具体的には、登記簿の附属書類中の個々の書類に含まれる情報の内容、重要度なども考慮しつつ、その閲覧が認められる程度の正当性があるかどうかを個別に判断することになります。
① 附属書類の真正性を確認するために当該附属書類の閲覧を請求する場合
正当な理由がある場合
⇒ 特定の附属書類の真正性が争点となる訴訟(その準備行為を含む。)のために閲覧が必要である場合には、「正当な理由がある」と認められる。この場合には、当該争点と明らかに関係がないと認められる附属書類を除き、原則として「正当な理由がある」と認められる。
正当な理由を証する書面
⇒ 特定の附属書類の真正性が争われていること及びその経緯等が記載された訴状等の訴訟資料やその案又は陳述書とする。ただし、記載された内容が具体性を有するものに限る。
② 相続人が相続に関する登記簿の附属書類の閲覧を請求する場合
正当な理由がある場合
⇒ 相続人が被相続人の相続に関する経緯等を確認するために当該相続に関する附属書類(遺産分割協議書や遺言書など)の閲覧を請求する場合には、紛争が具体的に生じていなくても、「正当な理由がある」と認められる。この場合には、遺産分割協議書や遺言書のほか、これらに添付された印鑑証明書についても「正当な理由がある」と認められる。
正当な理由を証する書面
⇒ 請求人が閲覧を求める附属書類に関する相続に係る当事者であることを証する書面(戸籍関係書類及び本人確認書類)とする。
ちなみに、当時、法定相続人であったが、遺産分割協議書等により他の法定相続人名義で相続登記がされている事案で、相続登記により登記名義人とはなっていない法定相続人がその後死亡し、その法定相続人が相続登記の経緯を知りたいとの理由からの閲覧請求も認められるとのこと。
司法書士が委任代理人となって閲覧する場合、委任事項は、「訴訟に関する一切の件」といった一般的なものでは足りず、特定の附属書類の閲覧についての個別具体的な委任を内容とすることを要する。委任状の押印は、閲覧制限措置がされている場合を除き、認印で可。
手数料は、1登記用紙又は1事件に関する書類につき500円(登記手数料令5Ⅰ)
閲覧の際は、写メ又は書き写しはOK
管轄法務局以外で附属書類が保存されていることがあり、その場合、取り寄せだと1か月ほどかかるので、閲覧請求でOKが出た後、保存されている法務局へ閲覧しに行くのが合理的。
京都本局でさえ、閲覧担当者は1名しかいないとのことで、事前に日程調整等をしたうえで手続きを進めていった方が、法務局で待たされる時間のロスがなく、スムーズ。
令和5年4月1日から登記簿の附属書類(登記申請書及び添付書面)の閲覧請求の手続が変わります。:法務局
令和5年3月28日付け法務省民二第537号法務省民事局長通達
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司法書士 山森貴幸