吸収合併の際の資本金の額の変動
吸収合併の際の資本金の額の変動
吸収合併対価が存しない場合、存続会社の資本金の額を増加させることはできない。株式を発行せずして資本金額が増えることは原則あり得ません。(会計規36Ⅱ、書式集 P294、日司連eラーニング、基本論点 P221)
株主資本等変動額の計算に関して、
第三者間の吸収合併(支配取得)は時価
同一企業グループ間の吸収合併(共通支配下関係)は簿価
で財産が引き継がれる。
支配取得=企業買収
共通支配下関係=同一企業グループ内の再編
会社計算規則
(定義)
第2条
3 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
三十五 支配取得 会社が他の会社又は当該他の会社の事業に対する支配を得ることをいう。
三十六 共通支配下関係 二以上の者が同一の者に支配をされている場合又は二以上の者のうちの一の者が他の全ての者を支配している場合における当該二以上の者に係る関係をいう。
四十二 対価自己株式 吸収型再編対価として処分される自己株式をいう。
四十三 先行取得分株式等 吸収合併の直前に 存続会社又は消滅会社 が有する消滅会社の株式をいう。
会計規36Ⅰ
「前条の規定にかかわらず」=例外的処理
「適切」=簿価合併に限るということ
「対価自己株式」=対価として交付される存続会社の自己株式
「先行取得分株式等」=合併で消滅する抱き合わせ株式(存続会社が所有する消滅会社株式)と合併で消滅する消滅会社の自己株式
(吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式である場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額)
第35条 吸収型再編対価の全部又は一部が吸収合併存続会社の株式である場合には、吸収合併存続会社において変動する株主資本等の総額(株主資本等変動額)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法に従い定まる額とする。
一 当該吸収合併が支配取得に該当する場合(吸収合併消滅会社による支配取得に該当する場合を除く。) 吸収型再編対価時価又は吸収型再編対象財産の時価を基礎として算定する方法
二 吸収合併存続会社と吸収合併消滅会社が共通支配下関係にある場合 吸収型再編対象財産の吸収合併の直前の帳簿価額を基礎として算定する方法(前号に定める方法によるべき部分にあっては、当該方法)
三 前二号に掲げる場合以外の場合 前号に定める方法
2 前項の場合には、吸収合併存続会社の資本金及び資本剰余金の増加額は、株主資本等変動額の範囲内で、吸収合併存続会社が吸収合併契約の定めに従いそれぞれ定めた額とし、利益剰余金の額は変動しないものとする。ただし、株主資本等変動額が0未満の場合には、当該株主資本等変動額のうち、対価自己株式の処分により生ずる差損の額をその他資本剰余金の減少額とし、その余の額をその他利益剰余金の減少額とし、資本金、資本準備金及び利益準備金の額は変動しないものとする。
(株主資本等を引き継ぐ場合における吸収合併存続会社の株主資本等の変動額)
第36条 前条の規定にかかわらず、吸収型再編対価の【全部】が吸収合併存続会社の【株式】である場合であって、吸収合併消滅会社における吸収合併の直前の株主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の【資本金】、資本剰余金及び利益剰余金の額をそれぞれ当該吸収合併存続会社の【資本金】、資本剰余金及び利益剰余金の【変動額】とすることができる。
ただし、対価自己株式又は先行取得分株式等がある場合にあっては、当該対価自己株式又は当該先行取得分株式等の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅会社のその他資本剰余金の額から減じて得た額を吸収合併存続会社のその他資本剰余金の変動額とする。
2 吸収型再編対価が【存しない】場合であって、吸収合併消滅会社における吸収合併の直前の株主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の資本金及び資本剰余金の合計額を当該吸収合併存続会社の【その他資本剰余金の変動額】とし、吸収合併の直前の利益剰余金の額を当該吸収合併存続会社のその他利益剰余金の変動額とすることができる。
ただし、先行取得分株式等がある場合にあっては、当該先行取得分株式等の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅会社の資本金及び資本剰余金の合計額から減じて得た額を吸収合併存続会社のその他資本剰余金の変動額とする。
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司法書士 山森貴幸