・親会社が完全子会社を吸収合併(子→親)
⇒ 強制的に無対価になる。(会749Ⅰ③)
任意無対価合併である会計規36Ⅱは不適用。(基本論点 P199)
cf. 吸収合併の際の資本金の額の変動
この場合に関しては現行の会社計算規則に規定がないが、制定時の会社計算規則14Ⅴに「吸収合併存続会社が有する吸収合併消滅会社の株式の帳簿価額と吸収型再編簿価株主資本額(吸収合併存続会社の吸収合併消滅会社に対する持分に相当する部分に限る。)との差額は、利益又は損失に計上する」という規定があった。これを抱き合わせ株式消滅損益というが、損益計算書上の「利益又は損失」、具体的には会計基準の適用により損益計算書の特別損益に計上されるため、存続会社の合併時の株主資本の変動要因にはならない。(全書 P86)
・子会社が完全親会社を吸収合併(親→子)
⇒ 対価を通常に交付できる。吸収合併によって親会社が有する子会社株式は存続会社である子会社の自己株式に変わる。(基本論点 P201)
cf. 消滅会社が存続会社の株式を有する場合の取扱い
合併対価として存続会社が交付する株式は、存続会社の自己株式又は新たに発行する株式であることが通常であろうが、消滅会社が存続会社の株式を有する場合には、消滅会社の地位を承継した存続会社がこれを消滅会社の株主に交付することも許される。(ハンドブック P541)
⇒ 承継自己株式の交付(記載例は、全書 P66)
(株式会社が存続する吸収合併契約)
第749条 会社が吸収合併をする場合において、吸収合併存続会社が株式会社であるときは、吸収合併契約において、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 吸収合併存続株式会社及び吸収合併消滅会社の商号及び住所
二 吸収合併存続株式会社が吸収合併に際して吸収合併消滅株式会社の株主に対してその株式に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての次に掲げる事項
イ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式であるときは、当該株式の数並びに当該吸収合併存続株式会社の資本金及び準備金の額に関する事項
ロ~ニ(省略)
ホ 当該金銭等が吸収合併存続株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額
三 前号に規定する場合には、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社を除く。)に対する同号の金銭等の割当てに関する事項
六 吸収合併がその効力を生ずる日(効力発生日)
3 第1項に規定する場合には、同項第三号に掲げる事項についての定めは、吸収合併消滅株式会社の株主(吸収合併消滅株式会社及び吸収合併存続株式会社を除く。)の有する株式の数に応じて金銭等を交付することを内容とするものでなければならない。
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京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸