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死亡退職金を相続させる遺言は可能か

① 死亡退職金を支給する旨の規程がある。

⇒ 受給権者についての定めがない場合、死亡退職金は相続財産となる。(遺言書に記載できる。)
就業規則に退職金の受領権者の定めがあるとか、慣行により受領権者が定まっているような場合にはこれに従うのが相当であるが、退職金の受領権者を定めた規定又は慣行は存在しない場合、退職金支払請求権は相続人に帰属すると解するのが相当である。(東京地判平17.4.27)

⇒ 受給権者についての定めがある場合、死亡退職金は相続財産とはならず受給権者の固有の権利となる。
死亡退職金の支給等を定めた規程に、受給権者の範囲、順位につき民法の規定する相続人の順位決定の原則とは異なる定め方がされている場合には、死亡退職金の受給権は、相続財産に属さず、受給権者である遺族固有の権利である。(最判昭55.11.27)

② 死亡退職金を支給する旨の規程が無い。

⇒ 死亡退職金請求権が具体的な請求権として発生すると認められず、死亡退職金は、相続という関係を離れて受給権者個人に対して支給されたものであるとして、相続財産ではない。
死亡退職金の支給規定のない財団法人において、理事長の死亡後同人の妻に支給する旨の決定をして支払われた死亡退職金は、特段の事情のない限り、相続財産に属するものではなく、妻個人に属する。(最判昭62.3.3)

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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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