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特別受益と寄与分の10年以内の主張制限

遺産分割協議に法律上の期限はありませんし、特別受益と寄与分に時効という概念はありません。

しかし、民法改正により、相続開始時から10年を経過した後にする遺産分割については、原則として、特別受益と寄与分を考慮した具体的相続分による遺産分割を求める利益を失う、つまり、特別受益と寄与分の主張ができず、法定相続分を基準とした遺産分割しかできなくなりました。
とはいっても、共同相続人間で具体的相続分による分割をするとの「合意」がされた場合には、それに従った協議による遺産分割が有効であることはもとより、調停・審判による場合においても、その「合意」に従って遺産分割されるものと解されています。(完択民法 P753)

(期間経過後の遺産の分割における相続分)
第904条の3 前3条の規定は、相続開始の時から10年を経過した後にする遺産の分割については、適用しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
一 相続開始の時から10年を経過する前に、相続人が家庭裁判所に遺産の分割の請求をしたとき。
二 相続開始の時から始まる10年の期間の満了前6箇月以内の間に、遺産の分割を請求することができないやむを得ない事由が相続人にあった場合において、その事由が消滅した時から6箇月を経過する前に、当該相続人が家庭裁判所に遺産の分割の請求をしたとき。
  ⇓ 前3条
(特別受益者の相続分)
第903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。
第904条 前条に規定する贈与の価額は、受贈者の行為によって、その目的である財産が滅失し、又はその価格の増減があったときであっても、相続開始の時においてなお原状のままであるものとみなしてこれを定める。
(寄与分)
第904条の2 共同相続人中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から共同相続人の協議で定めたその者の寄与分を控除したものを相続財産とみなし、第900条から第902条までの規定により算定した相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とする。

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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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