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相続時精算課税に係る基礎控除

相続時精算課税適用者が、特定贈与者から令和6年1月1日以後に贈与により取得した財産に係るその年分の贈与税については、暦年課税の基礎控除とは別に、贈与税の課税価格から基礎控除額110万円が控除されます。また、特定贈与者の死亡に係る相続税の課税価格に加算されるその特定贈与者から令和6年1月1日以後に贈与により取得した財産の価額は、基礎控除額を控除した後の残額とされます。

<事例>
相続時精算贈与財産が3,300万円、相続財産が1,500万円
法定相続人:配偶者1人、子2人

・贈与時
贈与額 3,300 - 基礎控除 1103,190
3,190 - 特別控除 2,500 = 690
690 × 20% = 138
138万円が納付税額

・相続時
相続財産 1,500 + 基礎控除後の課税価格 3,190 = 4,690
4,690 < 4,800(相続税の基礎控除)
納付税額0円 ⇒ 相続時精算課税贈与税額 138万円は還付される。

控除枠が従来の特別控除(2,500万円)と基礎控除(110万円)の2つになった。
特別控除は年をまたいで累計していくが、基礎控除は1年ごとにリセットする。
基礎控除年110万円以下の贈与は申告不要で、特別控除に算入することもない。

暦年課税制度では、年110万円以下の贈与でも、相続開始前7年以内の贈与であれば、相続財産に加算されるが、相続時精算課税制度では、年110万円以下の贈与は期間関係なく相続財産に加算されない。

cf. 暦年課税による生前贈与の加算対象期間

※ 本ブログは私見を含んでおりますのでお問い合わせは一切受け付けません。

プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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