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根抵当権者の会社分割後の抹消登記

登研664
根抵当権の抹消、変更又は追加設定に係る登記の申請書に添付された書面又は商業登記簿の謄抄本の記載から、当該根抵当権者について、元本の確定前に会社分割があったことが判明する場合でも、当該申請は受理される。

元本確定前に根抵当権者を分割会社とする会社分割があった場合、当該根抵当権は、法律上当然に、分割会社と承継会社の準共有になります。(民398の10Ⅰ)
そのため、根抵当権の抹消等の登記の前提として、会社分割を原因とする根抵当権一部移転登記が必要なように思えます。

しかし、会社分割により分割会社から承継会社に承継された権利は、会社分割後において分割会社から第三者に二重譲渡がされる危険性が存在するとされていることから、分割による一部移転登記は対抗要件としての登記であり、申請をするか否かは、申請人の任意であると解されます。したがって、分割による一部移転登記がなされていない場合、分割会社は実体法上、根抵当権を単独で二重に処分することが可能であり、登記手続上も根抵当権の単独の権利者として取り扱わざるを得ない。

上記理由から、会社分割を原因とする根抵当権一部移転登記をしないまま申請された根抵当権の抹消等の登記申請は却下することができず、受理せざるを得ない。

民法
(根抵当権者又は債務者の会社分割)
第398条の10 元本の確定前に根抵当権者を分割をする会社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債権のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継した会社が分割後に取得する債権を担保する。

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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

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