BLOG

利益相反議事録が取締役会議事録の場合

代表取締役A、取締役BC、監査役Dが取締役会に出席
Aは特別の利害関係がある取締役

当該決議事項に係る特別利害関係ある取締役が取締役会の場にいたとしても、当該取締役は、当該決議事項について、定足数要件(議決に加わることができる取締役の過半数)とともに議決要件(出席取締役の過半数)としての出席取締役数に算入されない。

特別利害関係がある取締役については、特別利害関係のある議案の決議に関する定足数の算定の基礎となる取締役の総数及び出席取締役の数には算入されないので、当該議案の決議に関しては、利害関係を有する取締役の数を差し引いた数を記載する。(登研457)
取締役が3名の株式会社において、特別利害関係ある取締役が1名いるときは、取締役の数2名・出席取締役の数2名と取締役会議事録に記載する。(登研429)
  ⇓
取締役総数  2名
出席取締役数 2名
監査役総数  1名
出席監査役数 1名
と記載する。

会社法上では、特別利害関係ある取締役が取締役会の議長となることができない旨の規定はないが、判例は、特別利害関係ある取締役が利益相反取引を決議する取締役会の議長となることを、ほぼ一貫して否定している。

取締役会の決議について特別利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。決議を要する事項について特別利害関係を有する取締役があるときは、当該取締役の氏名を取締役会議事録に記載しなければならない。
  ⇓
なお、特別の利害関係がある取締役Aは、この決議に加わらなかった。
と記載する。

会社法
(取締役会の決議)
第369条 取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
2 前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない。
会社法施行規則
(取締役会の議事録)
第101条
3 取締役会の議事録は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。
一 取締役会が開催された日時及び場所
二三(省略)
四 取締役会の議事の経過の要領及びその結果
五 決議を要する事項について特別の利害関係を有する取締役があるときは、当該取締役の氏名

特別利害関係ある代表取締役Aが、特別利害関係ある議決に参加しないが、取締役会に出席しているときは、登記所に印鑑の届出をしている代表取締役については登記所の発行に係る印鑑証明書の印鑑を押し、他の取締役については市区町村長の発行に係る印鑑証明書の印鑑を押す。出席監査役は、記名押印義務があるので、市区町村長の発行に係る印鑑証明書の印鑑を押す。
上記のいずれの者も押印した印鑑の印鑑証明書及び資格を証する書面(登記事項証明書)又は当該法人の会社法人等番号を提供しなければならない。(利益相反 P194)
  ⇓
出席代表取締役  A ㊞
議長・出席取締役 B ㊞
出席取締役    C ㊞
出席監査役    D ㊞
と記載する。(第三者 P316)

cf. 特別利害関係ある取締役の取締役会出席の可否
cf. 利益相反議事録の印鑑証明書

議事録の印鑑証明書は、議事録が真正に成立したことを担保するためのもの、登記義務者の印鑑証明書は、登記申請意思を担保するためのもので、添付根拠が異なるので、原本還付も援用も不可であることから、同じものを2通添付する必要があります。

cf. 不動産登記で原本還付できないもの

※ 本ブログは私見を含んでおりますのでお問い合わせは一切受け付けません。

プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸

TOP