実家を今年父親から贈与により取得し、二世帯住宅にリフォームして居住する予定のお客様から、リフォーム資金の借入についての抵当権設定登記の御依頼を受けました。
ふと、抵当権設定登記のためだけに住宅用家屋証明書を取得できるのかと思い、租税特別措置法の次の条文を読みました。
↓
(住宅取得資金の貸付け等に係る抵当権の設定登記の税率の軽減)
第75条 個人が、昭和59年4月1日から令和6年3月31日までの間に住宅用家屋の新築(当該期間内に家屋につき増築をし、当該増築後の家屋が住宅用家屋に該当する場合における当該増築を含む。以下この条において同じ。)をし、又は建築後使用されたことのない住宅用家屋若しくは建築後使用されたことのある住宅用家屋のうち政令で定めるものの取得をし、当該個人の居住の用に供した場合において、これらの住宅用家屋の新築又は取得(以下この条において「住宅用家屋の新築等」という。)をするための資金の貸付け(貸付けに係る債務の保証を含む。)が行われるとき、又は対価の支払が賦払の方法により行われるときは、その貸付け又はその賦払金に係る債権で次の各号に掲げるものを担保するために当該各号に定める者が受けるこれらの住宅用家屋を目的とする抵当権の設定の登記に係る登録免許税の税率は、財務省令で定めるところにより当該住宅用家屋の新築等後1年以内に登記を受けるものに限り、登録免許税法第9条の規定にかかわらず、1000分の1 とする。
ちなみに「政令で定めるもの」とは、租税特別措置法施行令 42条の2の3(抵当権の設定登記の税率が軽減される建築後使用されたことのある住宅用家屋の範囲)及び 同 42条1項2項を参照して下さい。
条文を読んでいると、床面積が増えるなら住宅用家屋証明書を取得できるのでは?と思いましたが、今回の抵当権設定登記のタイミングはまだリフォームの途中。。。。市役所の税務課に確認したところ、住宅用家屋証明書の申請書や証明書に記載する新築年月日はおそらく増築年月日を記載することとなり、増築を証明する書類が必要だということでした。なので、増築後に、床面積の変更登記をした登記簿謄本を添付して申請しないと証明書は発行できないとのこと。
色々なタイミングが合わないと抵当権設定登記のためだけの住宅用家屋証明書は取得できないことが分かりましたm(_ _)m
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プラスカフェ 相続
京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸