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定款に補欠役員の任期規定がある場合

以前のブログにも書きましたが、
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【役員変更】取締役の補欠と増員

「補欠規定を適用して取締役を選任する場合は、選任時の株主総会議事録にその旨を記載しておくべき」という箇所につき、司法書士試験(平成29年度 午前第31問)に出題がありました。

出題された文章中、下記の箇所は正しい文章です。

教授:任期の満了前に退任した監査役の補欠として選任された監査役の任期を退任した監査役の任期の満了する時までとする旨の定款の定めがない場合であっても、この補欠の監査役の任期を退任した監査役の任期の満了する時まで短縮することができますか。

学生:そのような補欠の監査役の任期についての定款の定めがない場合には、株主総会の決議によっても、その補欠の監査役の任期を退任した監査役の任期の満了する時まで短縮することはできません。

教授:それでは、そのような補欠の監査役の任期についての定款の定めがある場合には、この補欠の監査役の任期はどうなりますか。

学生:そのような補欠の監査役の任期についての定款の定めがある場合において、選任の際に、株主総会の決議によって、その監査役が補欠であってその任期を退任した監査役の任期の満了する時までとする旨が定められたときは、その補欠の監査役の任期は、退任した監査役の任期の満了する時までとなります。


つまり、最後の学生の発言のとおり、定款に補欠規定があるとしても、任期が短縮される補欠役員を選任するには、株主総会の選任決議の際に、被選任者が補欠であることを明示する必要があるということです。

ただし、その後、その取締役が補欠規定の適用により任期満了退任となり、その登記申請をする場合、退任時の議事録に、「本定時総会の終結と同時に任期満了し退任することになるので~」と記載しておけば、選任時の議事録や定款の添付はおそらく不要と考えられます(商業登記ハンドブック 第4版 P427参照)。

当事務所では、以前のブログにも書きましたが、補正リスクを抑えるため、退任時の議事録に、(なお、取締役 〇〇 は、前任者の補欠として選任されたものである。)というような記載をし、補欠規定が適用された取締役が退任することを明示しています。もちろん、実際に補欠役員として選任されていた事実の確認をしていることはいうまでもありませんが。

司法書士 山森貴幸

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