株主総会の招集手続
株主総会の招集手続
招集権者:代表取締役
招集決定:取締役の過半数の決定
招集通知:代表取締役(株主全員の同意で省略可)
代表取締役が取締役の過半数の決定に基づいて招集する。
「招集手続を欠く場合」と「全員出席株主総会」
招集権者による招集手続を欠く場合でも、いわゆる一人会社において当該株主が出席したとき(最判昭46.6.24)を含め、株主全員が株主総会の開催に同意して出席するときは、当該株主総会における決議は、有効に成立する。(最判昭60.12.20)ハンドブック P144
cf. 全員出席総会
会社法
第296条(株主総会の招集)
3 株主総会は、次条第4項の規定により招集する場合を除き、取締役が招集する。
第298条(株主総会の招集の決定)
取締役は、株主総会を招集する場合には、次に掲げる事項を定めなければならない。
一 株主総会の日時及び場所
二 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
三 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
四 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
第348条(業務の執行)
2 取締役が2人以上ある場合には、株式会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、取締役の過半数をもって決定する。
定款
第○条(招集権者)
株主総会は、法令に別段の定めがある場合を除くほか、取締役の過半数をもって決定し、取締役社長が招集する。ただし、取締役社長に事故があるときは、あらかじめ取締役の過半数をもって定めた順序により、他の取締役が招集する。
※ 株主総会の招集の決定は、株主による招集の場合を除き、取締役会非設置会社では、業務の執行に準じて取締役の過半数の決定によることとなる。招集手続を誰が行うのかについては、定款で規定する場合が多く、具体的には、取締役社長又は代表取締役社長と規定している。(定款事例集 P163)
会社法
第299条(株主総会の招集の通知)
株主総会を招集するには、取締役は、株主総会の日の2週間(前条第1項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、1週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))前までに、株主に対してその通知を発しなければならない。
4 前2項の通知には、前条第1項各号に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
※ 株主総会を招集するには、取締役は、株主総会の日の2週間前までに議決権を行使することができる株主に対し招集通知を発しなければならない。この「2週間」の意味は、通知を発した日の翌日から起算して会日までの間に14日の日数が必要であるとの趣旨である。ただし公開会社でない株式会社であって、書面投票、電子投票を採用しない場合には、会日の1週間前までに株主に対して発すればよく、さらに公開会社でない株式会社であり、書面投票、電子投票を採用しない取締役会を置かない場合には、定款で1週間を下回る期間を定めることができる。(同 P159)
会社法
第300条(招集手続の省略)
前条の規定にかかわらず、株主総会は、株主の全員の同意があるときは、招集の手続を経ることなく開催することができる。ただし、第298条第1項第三号又は第四号に掲げる事項を定めた場合は、この限りでない。
※ 招集通知を省略できるという条文であって、招集決定を省略できるという条文ではない。
会社法施行規則
(招集の決定事項)
第63条 法第298条第1項第五号に規定する法務省令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
一 法第298条第1項第一号に規定する株主総会が定時株主総会である場合において、同号の日が次に掲げる要件のいずれかに該当するときは、その日時を決定した理由
イ 当該日が前事業年度に係る定時株主総会の日に応当する日と著しく離れた日であること。
ロ 株式会社が公開会社である場合において、当該日と同一の日において定時株主総会を開催する他の株式会社(公開会社に限る。)が著しく多いこと。
二 法第298条第1項第一号に規定する株主総会の場所が過去に開催した株主総会のいずれの場所とも著しく離れた場所であるとき(次に掲げる場合を除く。)は、その場所を決定した理由
イ 当該場所が定款で定められたものである場合
ロ 当該場所で開催することについて株主総会に出席しない株主全員の同意がある場合
三 法第298条第1項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にロからニまで及びヘに掲げる事項についての定めがある場合又はこれらの事項の決定を取締役に委任する旨を決定した場合における当該事項を除く。)
イ 次款の規定により株主総会参考書類に記載すべき事項
ロ 特定の時をもって書面による議決権の行使の期限とする旨を定めるときは、その特定の時
ハ 特定の時をもって電磁的方法による議決権の行使の期限とする旨を定めるときは、その特定の時
ニ 第66条第1項第二号の取扱いを定めるときは、その取扱いの内容
ホ 第94条第1項の措置をとることにより株主に対して提供する株主総会参考書類に記載しないものとする事項
ヘ 一の株主が同一の議案につき次に掲げる場合の区分に応じ、次に定める規定により重複して議決権を行使した場合において、当該同一の議案に対する議決権の行使の内容が異なるものであるときにおける当該株主の議決権の行使の取扱いに関する事項を定めるとき(次号に規定する場合を除く。)は、その事項
⑴ 法第298条第1項第三号に掲げる事項を定めた場合 法第311条第1項
⑵ 法第298条第1項第四号に掲げる事項を定めた場合 法第312条第1項
ト 株主総会参考書類に記載すべき事項のうち、法第325条の5第3項の規定による定款の定めに基づき同条第2項の規定により交付する書面(電子提供措置事項記載書面)に記載しないものとする事項
四 法第298条第1項第三号及び第四号に掲げる事項を定めたときは、次に掲げる事項(定款にイからハまでに掲げる事項についての定めがある場合における当該事項を除く。)
イ 法第299条第3項の承諾をした株主の請求があった時に当該株主に対して法第301条第1項の規定による議決権行使書面(法第301条第1項に規定する議決権行使書面をいう。)の交付(当該交付に代えて行う同条第2項の規定による電磁的方法による提供を含む。)をすることとするときは、その旨
ロ 一の株主が同一の議案につき法第311条第1項又は第312条第1項の規定により重複して議決権を行使した場合において、当該同一の議案に対する議決権の行使の内容が異なるものであるときにおける当該株主の議決権の行使の取扱いに関する事項を定めるときは、その事項
ハ 電子提供措置をとる旨の定款の定めがある場合において、法第299条第3項の承諾をした株主の請求があった時に議決権行使書面に記載すべき事項(当該株主に係る事項に限る。)に係る情報について電子提供措置をとることとするときは、その旨
五 法第310条第1項の規定による代理人による議決権の行使について、代理権(代理人の資格を含む。)を証明する方法、代理人の数その他代理人による議決権の行使に関する事項を定めるとき(定款に当該事項についての定めがある場合を除く。)は、その事項
六 法第313条第2項の規定による通知の方法を定めるとき(定款に当該通知の方法についての定めがある場合を除く。)は、その方法
七 第三号に規定する場合以外の場合において、次に掲げる事項が株主総会の目的である事項であるときは、当該事項に係る議案の概要(議案が確定していない場合にあっては、その旨)
イ 役員等の選任
ロ 役員等の報酬等
ハ 全部取得条項付種類株式の取得
ニ 株式の併合
ホ 法第199条第3項又は第200条第2項に規定する場合における募集株式を引き受ける者の募集
ヘ 法第238条第3項各号又は第239条第2項各号に掲げる場合における募集新株予約権を引き受ける者の募集
ト 事業譲渡等
チ 定款の変更
リ 合併
ヌ 吸収分割
ル 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
ヲ 新設分割
ワ 株式交換
カ 株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得
ヨ 株式移転
タ 株式交付
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司法書士 山森貴幸