住宅取得等資金贈与と相続時精算課税制度は併用ができます。
併用することによって、住宅取得等資金贈与の金額(住宅取得等資金贈与の非課税枠を超えた金額を含む)については相続時精算課税制度の贈与者の年齢制限が無くなります。
たとえば、国税庁のタックスアンサーを参考にして、
父(59歳)から4,000万円
母(58歳)から1,000万円
の住宅取得等資金の贈与を受け、
同月中に省エネ等住宅以外の住宅用の家屋の取得に係る契約をし、
いずれの贈与についても相続時精算課税を選択した場合
★ 父からの贈与(住宅取得等資金の非課税を併用した場合)
(課税される金額の計算)
4,000万円 - 500万円(住宅取得等資金の非課税金額)- 2,500万円(相続時精算課税の特別控除額)= 1,000万円
(贈与税額の計算)
1,000万円 × 20%(相続時精算課税に係る贈与税率)= 200万円
★ 母からの贈与(相続時精算課税制度のみ選択した場合)
(課税される金額の計算)
1,000万円 - 1,000万円(相続時精算課税の特別控除額)= 0円
この場合、住宅取得等資金の非課税制度は「受贈者」1人について500万円が限度となっているため、父からの贈与について非課税制度を適用して500万円を非課税とした場合には、母からの贈与については非課税制度の適用を受けることはできません。
なお、例えば、住宅取得等資金の非課税限度額の500万円を分けて適用することは可能です(父からの贈与の一部(例えば250万円)と母からの贈与の一部(250万円)として、残りをそれぞれの贈与について、相続時精算課税の特例の適用を受けることも可能です。)。
No.4504 住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の計算(相続時精算課税の選択をした場合)|国税庁 (nta.go.jp)
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京都市左京区 設立
司法書士 山森貴幸