債務者対抗要件の具備の方法には、
① 共同相続人全員による債務者への通知
② 債務者による承諾
③ 当該債権を承継した相続人が、遺言の内容等を明らかにしてなす債務者への通知
がある。遺言執行者は、遺言の執行として③の通知をすることができる。(完択民法 P747)
①~③の通知又は承諾を確定日付のある証書によってなすことで第三者対抗要件を具備することができる。
(遺言執行者の実務 P229、遺言執行実務マニュアル P188-190)
cf. 債権譲渡の対抗要件
cf. 預金の特定遺贈の執行には債権譲渡の通知が必要
(共同相続における権利の承継の対抗要件)
第899条の2 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
2 前項の権利が債権である場合において、次条及び第901条の規定により算定した相続分を超えて当該債権を承継した共同相続人が当該債権に係る遺言の内容(遺産の分割により当該債権を承継した場合にあっては、当該債権に係る遺産の分割の内容)を明らかにして債務者にその承継の通知をしたときは、共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして、同項の規定を適用する。
(特定財産に関する遺言の執行)
第1014条2項 遺産の分割の方法の指定として遺産に属する特定の財産を共同相続人の一人又は数人に承継させる旨の遺言(特定財産承継遺言)があったときは、遺言執行者は、当該共同相続人が第899条の2第1項に規定する対抗要件を備えるために必要な行為をすることができる。
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司法書士 山森貴幸